「鍵開け」と聞くと、多くの人は自宅玄関の鍵を思い浮かべるでしょう。しかし、私たちの身の回りには、他にも鍵が開かなくなって困る場面が数多く存在します。車の鍵、バイクのメットイン、金庫、スーツケース、あるいはオフィスのデスクやロッカーなど。これらの鍵開けも専門業者の守備範囲ですが、対象物によって作業の難易度や使用する工具が異なるため、料金相場も様々です。まず、玄関の鍵と並んで依頼が多いのが「自動車のインロック」です。鍵を車内に置いたままドアをロックしてしまったケースで、国産の一般的な乗用車であれば、料金相場は玄関の鍵開けと同様に八千円から一万五千円程度です。しかし、高級車や外国車になると、セキュリティシステムが複雑なため料金は高くなる傾向があります。次に、バイクの鍵開けも需要が多い作業です。特に、シート下の収納スペース（メットイン）に鍵を入れたまま閉じてしまうトラブルは後を絶ちません。こちらも相場は八千円前後からですが、車種や鍵の構造によって変動します。そして、難易度が格段に上がるのが「金庫の鍵開け」です。家庭用の手提げ金庫であれば一万円程度から可能ですが、業務用の大型金庫や、ダイヤル番号が不明な場合は、構造が非常に複雑で破壊せずに開けるには高度な技術が必要です。そのため、料金は数万円から、時には十万円を超えることもあります。その他、スーツケースのダイヤルロックの解錠や、オフィスのデスク、ロッカーの鍵開けなどは、比較的簡易なものが多く、五千円から一万円程度が相場となります。このように、鍵開けの料金は、開ける対象物が何であるかによっても大きく変わります。依頼する際は、何処の何の鍵なのかを正確に伝えることが、スムーズな見積もりと作業につながります。