会社の移転、親からの相続、あるいは単なる買い替え。様々な理由で、不要になった金庫の処分に頭を悩ませている方はいませんか。一見すると、ただの重たい鉄の箱。しかし、金庫は「粗大ゴミの日に出せば良い」というほど単純なものではありません。その特殊な構造と材質から、ほとんどの自治体で「適正処理困難物」に指定されており、通常のゴミ収集では回収してもらえないのです。では、私たちはこの重くて頑丈な箱を、一体どのようにして手放せば良いのでしょうか。金庫の正しい捨て方には、大きく分けていくつかの選択肢が存在します。まず、最も一般的なのが「金庫の販売店やメーカーに引き取りを依頼する」方法です。新しい金庫を購入する場合は、古い金庫を下取りや引き取りサービスとして処分してくれることが多く、これが最もスムーズな方法と言えるでしょう。次に、不用になった金庫だけを処分したい場合は、「不用品回収業者に依頼する」という選択肢があります。専門の業者は、金庫の重量やサイズに応じた適切な搬出機材とノウハウを持っており、家の中から安全に運び出してくれます。また、もし金庫がまだ使える状態であれば、「リサイクルショップや専門の買取業者に買い取ってもらう」という可能性もあります。特に、有名メーカーの比較的新しいモデルや、デザイン性の高いアンティーク金庫などは、思わぬ価格で買い取ってもらえるかもしれません。そして、あまり知られていませんが、「金属スクラップ業者に持ち込む」という方法もあります。これは、金庫を鉄の塊として買い取ってもらう考え方ですが、自分で運搬する必要があるため、小型の金庫に限られるでしょう。このように、金庫の捨て方にはいくつかのルートが存在します。重要なのは、金庫が普通のゴミではないという事実を認識し、それぞれの方法のメリット・デメリットを理解した上で、自分の状況に合った、最も安全で確実な処分方法を選ぶことです。
その金庫、どう捨てる?知っておきたい正しい処分方法